6月25日の日本時間深夜、カップ・オブ・エクセレンス(COE)エチオピア2020の国際オークションが開催された。エチオピアでは初となるCOEで87点以上をつけたロットは28農園あり、全28ロットの平均落札価格が1ポンドあたり28.44ドルとなった。
その中でもスコア91.04を獲得し優勝したシダモ地区のニグセ・ゲメダ・ムデ(Niguse Gemeda Mude)のナチュラルプロセス・品種74158は最高落札価格185.10ドル(約2万円:1ドル107円換算)/lb.で落札された。売り出されたロットは、丸山珈琲(を中心にしたグループ)と猿田彦珈琲が半数ずつ落札した。売り出しロット合計の落札総額は約22万ドルとなり、日本円にして約2300万円の値段がつけられた。

COEエチオピア2020で87点以上のスコアを獲得し入賞して国際オークションにかけられた28農園のコーヒーの平均落札金額は28.44ド/lbとなり、全ロットの累計落札額は134万ドルで、日本円にして約1億4千万円にのぼった。これは2011年のCOEエルサルバドルで記録された全ロット落札総額83万ドルを塗り替え、過去最高額を記録した。

優勝ロットに続き高値で落札されたのは2位(スコア90.89)のルムダモ・コーヒー・インダストリー・トレード社のウォッシュトプロセス・品種74110で、1ポンドあたり最高落札価格が108ドル/lb.となった。その後を追ったのは12位(スコア:88.64)のテスティ・トレーディング社のアナロビックファーメンテーション・ナチュラルプロセスの品種74118と品種74110で、66.60ドル/lb.となった。

カップオブエクセレンスとは

カップオブエクセレンス は、国際コーヒー機関(ICO)のプロジェクトの一環で、1999年にブラジルから始まり、現在ではグアテマラ、エルサルバドル、ホンジュラス、コスタリカ、ニカラグア、メキシコ、ブルンジ、ルワンダ、コロンビア、ボリビア、ペルーの12の生産国で行われている。2019年にカップオブエクセレンスは20周年を迎えた。

カップオブエクセレンスの選考は、最低基準のチェック、国内審査、国際審査と3段階で行われ、少なくとも5回の品質の評価が行われ、この厳しい品質評価を経て最低87点以上のスコアを獲得し入賞したコーヒーは、インターネットのオークションで名実ともにグローバルに競り落とされる。落札された価格は、諸経費を引いて、そのまま生産農家が手にすることができるのがCOEオークションの特徴。1999年の第1回カップオブエクセレンスでの1位獲得ロットの落札価格は2.6ドル/ポンドであったが、2018年には最高落札価格も更新し300ドル/ポンド(コスタリカCOE)となり、20年間の累計オークション収入は6億ドルを超えている。

参考記事: 「【コーヒー用語】COE・カップオブエクセレンスって何？詳しく解説します」

今年のCOE開催予定

**GCCsはグローバルコーヒーセンターの略で、COVID-19の影響で今年は開催地で国際審査が行われず、サンプルを世界各地のGCCsに送り、各地でジャッジが審査をすることになっている。詳しくはこちら。

COE2020オークション結果

COE2019オークション結果

去年2019年度のCOEのオークション結果は以下のようになりました。

*詳しくはこちら
参考記事: 「【コーヒー用語】COE・カップオブエクセレンスって何？詳しく解説します」
**Photo source: Testi Trading Plc