8月8日の日本時間深夜、カップ・オブ・エクセレンス(COE)メキシコ2019の国際オークションが開催された。今年COEメキシコで87点以上をつけたロットは28農園あり、全28ロットの平均落札価格が1ポンドあたり7.82ドルとなった。その中でもスコア93.07を獲得し優勝したサンタ・クルーズ農園ナチュラルプロセスのゲイシャは35.50ドル(約3700円:1ドル105円換算)/lb.で落札された。落札したのは日本を中心としたロースタリーで丸山珈琲、猿田彦珈琲、山田珈琲、Supreme Coffeeの4社が落札した。サンタ・クルーズ農園の売り出しロット合計の総落札額は21097.96ドルとなり、日本円にして約220万円の値段がつけられた。
今年からCOEのルールが若干変更になり入賞基準が87点以上に引き上げられた。メキシコCOEで87点以上のスコアを獲得し入賞した農園は28で、そのうち国際ジャッジが上位5位までのロットに90点以上のスコアをつけられた。入賞して国際オークションにかけられた28農園のコーヒーの平均落札金額は7.82ドル/lbとなり、累計落札額は日本円にして約2500万円に及ぶ。
優勝したラス・マカダミアス農園に続き高値で落札されたのは4位の La Ilusión農園(スコア:90.13)のブルボン・ウォッシュトで、1ポンドあたり16.10ドルの値がついた。その後を追ったのは12位のXoxohuico農園(スコア:88.29)のガルニカ種の2段階に分けて異なる方法の発酵を行なったダブルファーメンテーションと呼ばれるナチュラルプロセスのロットで12.50ドル/lb.の値がついた。
カップオブエクセレンス とは
カップオブエクセレンス は、国際コーヒー機関(ICO)のプロジェクトの一環で、1999年にブラジルから始まり、現在ではグアテマラ、エルサルバドル、ホンジュラス、コスタリカ、ニカラグア、メキシコ、ブルンジ、ルワンダ、コロンビア、ボリビア、ペルーの12の生産国で行われている。今年でカップオブエクセレンスは20周年を迎える。
カップオブエクセレンスの選考は、最低基準のチェック、国内審査、国際審査と3段階で行われ、少なくとも5回の品質の評価が行われ、この厳しい品質評価を経て最低87点以上のスコアを獲得し入賞したコーヒーは、インターネットのオークションで名実ともにグローバルに競り落とされる。落札された価格は、諸経費を引いて、そのまま生産農家が手にすることができるのがCOEオークションの特徴。1999年の第1回カップオブエクセレンスでの1位獲得ロットの落札価格は2.6ドル/ポンドであったが、2018年には最高落札価格も更新し300ドル/ポンド(コスタリカCOE)となり、20年間の累計オークション収入は6億ドルを超えている。
今年のCOE開催日程
国 | 国際審査日程 | オークション日程 |
---|---|---|
ブルンジ | 8/5 - 8/8 | 9/19 |
ルワンダ | 8月開催 | - |
コロンビア南部 | 9月開催 | - |
ブラジル | 10/15 - 10/19 | 11/26 |
ペルー | 10/22 - 10/25 | 12/5 |
COE2019オークション概要
今年すでに開催が終了した国のCOEのオークション結果をまとめてみました。
国 | 最高落札価格(/lb.) | 最高値獲得ロット | 全ロット平均落札価格(/lb.) |
---|---|---|---|
コロンビア北部 | 35.60ドル | ミカバ農園 ゲイシャ・ナチュラル | 14.31ドル |
エルサルバドル | 64ドル | サンタ・ローサ農園 パカマラ・ハニー | 13.60ドル |
ホンジュラス | 120.10ドル | サンタ・ルチア農園 ゲイシャ・ウォッシュト | 13.67ドル |
コスタリカ | 65.30ドル | サンタ・ルチア農園 ゲイシャ・ハニー | 16.81ドル |
グアテマラ | 58.70ドル | ラス・マカダミアス農園 パカマラ・ナチュラル | 15.62ドル |
メキシコ | 35.50ドル | サンタ・クルーズ農園 ゲイシャ・ナチュラル | 7.82ドル |
*COE公式サイト
詳しい結果はこちら
**トップ画像は1位Santa Cruz農園紹介ページより拝借