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【世界のコーヒー】マンデリンってなに?味や特徴は?


シングルオリジンコーヒーが広まって、いろんな生産国の様々な農園のコーヒーがお店に並ぶようになってきました。

ただ、「ウガンダ ウォッシュド」とか「エルサルバドル パカマラ」と言われても、
「ウガンダってどこの国?」「エルサルバドルはアフリカの国?」となりませんか?

そこで、みなさんがこの記事読んで、コーヒー屋さんに行ったら、

「あぁー、このコーヒーはこんな特徴で、お豆ははこういう味だよね!」って理解できるように解説していきたいと思います!

今日は「マンデリン」について解説していきます。

マンデリンって?

マンデリンはコーヒーの名称の一つです。「モカ」や「ブルーマウンテン」のように誰もが知ってるコーヒーの名称です。

マンデリンは東南アジアにあるインドネシアで生産され、「スマトラ式」と呼ばれる独自の方法で加工したコーヒー豆のことをさします。
インドネシアは約13000と数えきれないほどの数の島から構成される国です。その中でも「スマトラ島」と呼ばれる島で栽培されたコーヒーを「マンデリン」と呼びます。

18世紀ごろ、インドネシアはオランダの植民地になっていました。
そのため、オランダはアフリカから持ち出したコーヒー豆をインドネシアのジャワで栽培し、ヨーロッパに持ち込むことを行いました。それ以来、インドネシアではコーヒー栽培が行われています。

スマトラ島の「マンデリン」だけでなく、スラウェシ島の「トラジャ」もインドネシアのコーヒーとして有名です。

スマトラ式とは

コーヒーは収穫した後、果肉のついたコーヒーの実から様々な方法で乾燥したコーヒーのタネの状態(=いわゆるコーヒー豆)にします。この工程を「加工」や「精製」と呼び、一般的にはウォッシュトプロセスナチュラルプロセスが世界的には行われます。

ただ、インドネシアは熱帯気候の雨が多い土地で、ウォッシュトプロセスやナチュラルプロセスなどで乾燥させていると、乾燥しきる前に雨が降って、乾燥が終わりません。

そこで、生み出されたのが、特にスマトラ島北部で伝統的に使われてきた「スマトラ式」と呼ばれる精製方法です。セミウォッシュト(Semi Washed)プロセスとも言われます。

スマトラ式の精製方法

セミ"ウォッシュト"と呼ばれるように、ウォッシュトプロセスに似ています。

コーヒーチェリーを収穫してくると、まずウォッシュトプロセスのように果肉を取り除きます。このあとウォッシュトプロセスは水に浸けて、タネの周りのネチネチしたもの(ミューシレージ)を取り除きますが、スマトラ式はミューシレージがついたまま一旦乾燥させます。(中にはウォッシュトプロセスのように発酵させ、ミューシレージを除去してから乾燥させることもあるようです)

完全に乾燥させるのではなく、軽く乾燥してきたら、コーヒーのタネを覆う殻(パーチメント)をとり、コーヒーのタネの状態にしてしまいます。そして再度、コーヒーのタネのまま乾燥させるが、「スマトラ式」と呼ばれる方法です。タネだけにしてしまうことで、乾燥させる時間を最短にしています。

一度乾燥させるのは、コーヒーのタネを覆っている殻や薄皮が濡れていると取りにくいため、剥きやすくするために、軽く乾燥させるのです。

マンデリンの味わいと特徴

スマトラ式は他の精製方法と違い、コーヒーの生豆のまま乾燥させます。そのため、スマトラ式で加工された「マンデリン」コーヒーは独特な風味を持ちます。

マンデリンのフレーバーはよく「大地を思わせるような(Earthy)」「ハーブのような(Herbal)」と表現されるように、どっしりとしたコクや深みがあります。マンデリンは「苦い」コーヒーの代名詞のように言われるのは、このどっしりとした味わいや深みから来るようです。

面白いことに、マンデリンコーヒーの挽いた状態のアロマはピーチを思わせるような果実感があります。

マンデリンコーヒーを味わう

マンデリンコーヒーのリストはこちらで確認できます。マンデリンコーヒーは比較的入手しやすい銘柄ですが、時期によって取り扱いが違います。店頭に並んでいるときは是非試してみてください。

**photos are from unsplash

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