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てる コラム

【コーヒーの品種】パカマラってなに?味や特徴について


シングルオリジンコーヒーが広まって、いろんな生産国の様々な農園のコーヒーがお店に並ぶようになってきました。

ただ、「グアテマラSHB」とか「パナマxxx農園ゲイシャ」とか言われても、「SHBって?」「ゲイシャってなに?農園の名前の続きかな?」ってなりませんか?

コーヒーを仕事にしている人にとっては馴染みが深いこれらの用語も、大半の人にとっては「呪文」のような言葉ですよね?

そこで、みなさんがこの記事を読んで、コーヒー屋さんに行ったら、

「あぁー、これはこういうお豆ね!」って理解できるように解説していきたいと思います!

今日は「パカマラ」について解説していきます。

パカマラ(Pacamara)とは

パカマラとはコーヒーの品種の一種です。

コーヒーはまず「アラビカ」と「カネフォラ(ロブスタ)」の2大品種に分かれますが、パカマラは「アラビカ」種に属します。

英語では"Pacamara"と書きます。エルサルバドル発祥の品種です。

パカマラ(Pacamara)の歴史

さて、パカマラについて詳しく説明していきましょう。

「パカマラ」は人工的に交配させられた品種です。

「交配」って難しく思われるかもしれないですが、日本人に馴染みのある「お米」も交配種が大半です。美味しい「お米」や病気に強い「お米」、いっぱい収穫できる「お米」をつくるために、例えば「美味しいけど、病気に弱い」お米と「病気に強いけど、あまり美味しくない」お米を混ぜて、お互いの良いところを抜き出した「新しい品種」を作り出してあげることを言います。

「パカマラ」は「パーカス」と呼ばれる品種と、「マラゴジッペ」と呼ばれる品種が掛け合わされています。だからパーカスの「パーカ」とマラゴジッペの「マラ」をとって「パカマラ」と名付けられています。

パカマラの元になっている品種の「パーカス」は、有名な「ブルボン」種がエルサルバドルで突然変異してできた品種で、コーヒーの木が小ぶりで、暑さに強いため、コーヒーの木を守るために日陰を作るための高木の「シェードツリー」が必要なく、通常の品種よりもたくさん植えることができる上に、元々の収穫量も多い品種です。また病虫害に強い品種でもあります。

一方、「マラゴジッペ」はコーヒー豆も大きく高品質だが、収穫量が少なく、またコーヒーの木がアラビカ種の中でも一番大きく、背が高いために収穫の作業が難しい品種でした。

高品質で収穫量も多く、低木で収穫の作業もしやすい効率の良い「品種」として作られたのが「パカマラ」です。

この品種は国土の小さいエルサルバドルで、土地が狭くてもできるだけ多くのコーヒーを生産しようとして考えられた結果、エルサルバドルの国立コーヒー研究所というところで開発されました。

パカマラ(Pacamara)の特徴と味わい

パカマラの特徴といって、まず最初にあげたいのが、コーヒー豆の大きさです。マラゴジッペの遺伝子を引き継ぎ、コーヒー豆は目をみはるほど大きいのが特徴です。

味わいとしては、軽い酸味と甘さをもち、比較的クリーミーな質感やコクとともに全体のバランスがとれており、印象としてはあっさりとしているコーヒーが多いです。生産地によってスパイスや花などといった様々な風味を持ち合わせます。
エルサルバドルを中心に、主にラテンアメリカで栽培されていることが多く、COEでもパカマラ種は入賞常連の品質の高い品種です。

パカマラ(Pacamara)を味わう

パカマラは主にラテンアメリカのコーヒーによくみられ、こだわりのあるコーヒー屋さんには最近では多くみられるようになってきました。
パカマラのコーヒーのリストはこちらで確認できるので、まずはパカマラの粒の大きさに驚いてみてください。

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