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てる コラム

COE2019ホンジュラス 入賞ロットをカッピングしてきた話し


某所にて中米・ホンジュラスのカップ・オブ・エクセレンス(COE)2019のサンプルロットをカッピングしてきました!

オークションは今夜7月11日の2日本時間23時ごろから翌朝にかけて行われます。

カップオブエクセレンスとは

カップオブエクセレンス は、国際コーヒー機関(ICO)のプロジェクトの一環で、1999年にブラジルから始まり、現在ではグアテマラ、エルサルバドル、ホンジュラス、コスタリカ、ニカラグア、メキシコ、ブルンジ、ルワンダ、コロンビア、ボリビア、ペルーの12の生産国で行われています。今年でカップオブエクセレンスは20周年を迎えます。

カップオブエクセレンスの選考は、最低基準のチェック、国内審査、国際審査と3段階で行われ、少なくとも5回の品質の評価が行われ、この厳しい品質評価を経て最低87点以上のスコアを獲得し入賞したコーヒーは、インターネットのオークションで名実ともにグローバルに競り落とされる。落札された価格は、諸経費を引いて、そのまま生産農家が手にすることができるのがCOEオークションの特徴。1999年の第1回カップオブエクセレンスでの1位獲得ロットの落札価格は2.6ドル/ポンドであったが、2018年には最高落札価格も更新し300ドル/ポンド(コスタリカCOE)となり、20年間の累計オークション収入は6億ドルを超えています。

入賞30農園

今年のホンジュラスCOEには30の農園が入賞を果たしています。以下が今年の入賞コーヒーリストです。

ホンジュラスのCOEは他の国と違って、王道のウォッシュトプロセスが多く、コーヒー豆自体の品質がスコアに反映されます。優勝したSanta Luciaはゲイシャですが、品種もゲイシャだからと言って上位入りしてるわけではないのが特徴です。

ちなみに、優勝のSanta Lucia農園のオーナーはニカラグアに元々農園を持ち、3年前ほどに試しにゲイシャを植えてみたら、今年見事そのゲイシャが華を開き優勝となったようです。1位さながらのフルーティな味わいで、個人的には緑茶のようなフレーバーだなと思いました。

ホンジュラスのCOEは独自の暗黙のルールがあり、去年までのCOEで優勝した農園は出品を控えるというものがあるそうです。なので、以前出てた優勝農園のコーヒーは今年品質が悪いから入賞していないわけではなく、出品を控えているそうです。

順位 農園 地域 スコア 品種 プロセス
1 Santa Lucia コマヤグア 94.84 ゲイシャ ウォッシュト
2 Las Flores ラ・パス 92.25 カトゥアイ ナチュラル
3 La Sierra サンタバーバラ 91.84 パーカス ウォッシュト
4 El Nacimiento No. 1 サンタバーバラ 90.45 ブルボン ウォッシュト
5 El Guayabo サンタバーバラ 90.36 パーカス ナチュラル
6 Los Pinos レンピラ 90.23 ティピカ ハニー
7 Patepluma サンタバーバラ 89.88 パーカス ウォッシュト
8 La Lima レンピラ 89.2 ゲイシャ ウォッシュト
9 Los Pinos レンピラ 89.05 ティピカ ハニー
10 Las Cascadas ラ・パス 88.8 Mezcla ウォッシュト
11 El Limo サンタバーバラ 88.5 パーカス ウォッシュト
12 Las Nieblas サンタバーバラ 88.29 ブルボン ウォッシュト
13 Cielito Lindo サンタバーバラ 88.29 パーカス ウォッシュト
14 Pino De Oro サンタバーバラ 88.14 パーカス ウォッシュト
15 Los Primos サンタバーバラ 88.14 パーカス ウォッシュト
16 Los Robles サンタバーバラ 87.96 パーカス ウォッシュト
17 El Espejo サンタバーバラ 87.96 パーカス ウォッシュト
18 El Roble コマヤグア 87.89 Mezcla ハニー
19 El Sol サンタバーバラ 87.89 パライネマ アナエアロビコ
20 Moreno サンタバーバラ 87.86 ブルボン ウォッシュト
21 El Aguacate サンタバーバラ 87.8 パーカス ウォッシュト
22 Bella Vista ラ・パス 87.63 カトゥアイ ウォッシュト
23 Choly コマヤグア 87.61 パライネマ ウォッシュト
24 Liquidambar ラ・パス 87.57 ブルボン ナチュラル
25 Las Pilas サンタバーバラ 87.5 パーカス ウォッシュト
26 Los Chorritos エル・パライソ 87.5 パライネマ ウォッシュト
27 Mira Valle フランシスコ・モラザン 87.46 カトゥアイ ウォッシュト
28 Cual Bicicleta ラ・パス 87.39 カトゥアイ ウォッシュト
29 Las Gemelas コパン 87.21 カトゥアイ・ロホ ナチュラル
30 Pacaya エル・パライソ 87.16 パライネマ ウォッシュト

講評

今回のホンジュラスのダントツはやはり1位のゲイシャでした。フルーティな味わいに緑茶のようだなと思いました。8位にもゲイシャが入賞していましたが、こちらも他に比べるとゲイシャなので華やかで独特なフレーバーを持ちますが、少し劣る印象でした。個人的には緑茶を感じさせるフレーバーを持つコーヒーが多く感じられたというのが全体的な印象です。気になるロットはLot#1と#6、#9、#16、#27、#28ですかね。さて、どんな値段がつけられるのでしょうか?オークション結果が楽しみです。

*参考:https://allianceforcoffeeexcellence.org/
**photos are from unsplash and COE Official Site

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