
コーヒーを美味しく淹れたいって誰もが思いますよね。
美味しく淹れるために、いろんなコーヒーショップやカフェ、ロースターで淹れる方法を聞くと、
少しずつ分量だったり、淹れ方が違ってるっていう経験はありませんか?
結局、どれが正しいのかわからなくなるっていう経験をしたことある方も多いと思います。
美味しいコーヒーを淹れるために「黄金比」っていうのがあります。
今日はそのコーヒーの「黄金比」を見ていきましょう。
コーヒーの黄金比

「黄金比」って言葉を聞いたことありますか?
iPhoneやMacでお馴染みのAppleのリンゴの形のロゴは、黄金比を組み合わせて描かれてるのは有名です。
昔からデザインを美しく感じてしまう比率があると言われています。それが黄金比(Golden Ratio)と呼ばれます。
黄金比と呼ばれる比率は1:1.618というもので、わかりやすい数字に直すと"5:8"という比率です。
この比率で描かれた図形は人々に安心感を与え、魅入ってしまうと言われています。
コーヒーを美味しく淹れるためにも「黄金比」があるんです。
スペシャルティコーヒー協会(以下SCA)が定めた「ゴールデン・カップ (Golden Cup Standard)」というものです。
そこに書かれている「黄金比」はこの2つ。
コーヒーを美味しく淹れるための目安と考えてください。
①お湯の温度
②コーヒーに対するお湯の分量
気になるのは2番目のお湯の分量だと思います。ここが結構人によってまちまちです。
順番に見ていきましょう。
黄金比①お湯の温度

SCAは、コーヒーを抽出する際のお湯の温度についても推奨している温度があります。
推奨温度は93℃の前後3℃です。
なので、90℃から96℃の温度のお湯です。
これに関してはどこのコーヒーショップでも同じようなことを推奨していると思います。
沸騰した直後のお湯でコーヒーを淹れてしまうと、推奨温度より高いため、苦味や雑味などのあまり好ましくない成分がより多く出てしまう傾向にあるそうです。
また90度より低い温度で淹れるとコクやフレーバーなどコーヒーを豊かにする成分が出にくくなり、温度が低いと酸味が際立つと言われます。
ちなみにこの90度から96度という温度は、沸騰させたお湯のケトルなどのフタを開けて1分から2分ほど待つと大体この温度になります。
もしきっちりやりたい人は、温度計を使ってみるとより正確に温度のコントロールができるかもしれません。
黄金比②コーヒーとお湯の分量

気になるコーヒーとお湯の分量についてです。
コーヒーの粉に対してお湯をどの程度注ぐかということです。
ここが結構お店によってばらつきがあります。軽くまとめてみました。
ショップ | コーヒー粉量 | 注湯湯量 |
---|---|---|
タリーズ | 10g | 150-200cc |
スターバックス | 10g | 180cc |
ブルーボトル | 30g | 350cc (出来上がり量310cc) |
猿田彦珈琲(中煎) | 12g | 180cc |
キーコーヒー | 10g | (出来上がり量120cc) |
UCC | 12g | 160cc |
販売しているコーヒーに合わせたレシピを公開していると思うので、これだけ違ってくると戸惑ってしまい、結局自己流になってしまうという人も多いと思います。
ではSCAが推奨しているコーヒーとお湯の分量の黄金比を見てみましょう。
SCAが推奨している黄金比は、
55g / L
となっています。
1Lのお湯があった時に、コーヒーは55gが最適ということです。
コーヒー10gあたりに直すと、お湯は180mlとなります。
ちなみに、55gから前後10%プラスマイナスは範囲内という脚注が付いているので、
1Lのお湯に対して、50g~60gのコーヒーは許容範囲内になっています。
これもコーヒー10gあたりに直すと、お湯は165mlから200mlとなります。
もっとコーヒーを美味しくするために
以上がSCAが推奨しているコーヒーの黄金比です。
ただ、コーヒーを美味しく淹れるためにはその他にもいろいろあります。適切な水を使うこと、器具にあった挽き具合にする、コーヒーの抽出時間などなどコーヒーを淹れる前の前提条件があります。これらについてはまた別の記事で紹介したいと思います。
フレンチプレスのコーヒーを黄金比を使って淹れます→「フレンチプレスで美味しいコーヒーの淹れ方 手軽に濃厚でリッチな味わいのコーヒーを淹れる」
参考:SCA Coffee Standard
**Photo source: unsplash