シングルオリジンコーヒーが広まって、いろんな生産国の様々な農園のコーヒーがお店に並ぶようになってきました。
ただ、「グアテマラSHB」とか「パナマxxx農園ゲイシャ」とか言われても、「SHBって?」「ゲイシャってなに?農園の名前の続きかな?」ってなりませんか?
コーヒーを仕事にしている人にとっては馴染みが深いこれらの用語も、大半の人にとっては「呪文」のような言葉ですよね?
そこで、みなさんがこの記事を読んで、コーヒー屋さんに行ったら、
「あぁー、これはこういうお豆ね!」って理解できるように解説していきたいと思います!
今日は「カトゥアイ」について解説していきます。
カトゥアイ(Catuai)とは
カトゥアイとはコーヒーの品種の一種です。
コーヒーはまず「アラビカ」と「カネフォラ(ロブスタ)」の2大品種に分かれますが、カトゥアイは「アラビカ」種に属します。
英語では"Catuai"と書きます。
カトゥアイ(Catuai)の歴史
さて、カトゥアイについて詳しく説明していきましょう。
「カトゥアイ」は人工的に交配させられた品種です。
「交配」って難しく思われるかもしれないですが、日本人に馴染みのある「お米」も交配種が大半です。美味しい「お米」や病気に強い「お米」、いっぱい収穫できる「お米」をつくるために、例えば「美味しいけど、病気に弱い」お米と「病気に強いけど、あまり美味しくない」お米を混ぜて、お互いの良いところを抜き出した「新しい品種」を作り出してあげることを言います。
「カトゥアイ」は「カトゥーラ」と呼ばれる品種と、「ムンドノーボ」と呼ばれる品種が掛け合わされています。
パカマラの元になっている品種の「カトゥーラ」は、1915年にブラジルのミナスジェライス州で発見されたブルボン種が突然変異してできた品種で、コーヒーの木が小ぶりで、収穫量が多いのが特徴です。ただ、コーヒーを収穫できる期間が他の品種に比べて短いのが弱点でした。
「ムンドノーボ」もブラジルで発見された「ブルボン」と「スマトラ」種が自然に交配した品種で、風味がよく、収穫量も多い品種でしたが、コーヒーの木が高く、収穫や栽培に手間がかかるのが難点でした。マイルドな味わいだが、他の品種に比べると味わいは劣る。
そこで、1940年代に、品質が良く収穫量も多く、さらに樹の高さを低くし管理しやすい「品種」として作られたのが「カトゥアイ」でした。またカトゥアイは病虫害への耐性も高い品種です。
カトゥアイ(Catuai)の特徴と味わい
カトゥアイは軽い味わいで全体のバランスがとれているのが特徴で、コーヒー初心者でも好感がもてるようなコーヒーです。
カトゥアイ(Catuai)を味わう
カトゥアイは主にラテンアメリカのコーヒーによくみられ、こだわりのあるコーヒー屋さんにはカトゥアイ単体でも稀にみられるようになってきました。
カトゥアイのコーヒーのリストはこちらで確認できます。カトゥアイだけではなく、交配元のカトゥーラとの違いを飲み比べてみると面白いかもしれません。