スペシャルティコーヒーを飲んでいるとよくフレーバー表現の豊かさに出会うと思います。
「リンゴ、ストロベリー、チョコレート」
などのわかりやすいフレーバーで紹介してくれると分かるんですが、
「ネクタリン、プラリネ、ブラウンシュガー」
など普段使わない食材だと想像が難しいです。
そんなすぐには思い浮かばないようなコーヒーのフレーバー・味覚表現をみていきましょう。
今日は「プルーン」。
プルーンとは?
「プルーン」フレーバーと聞いて、分かる人とわからない人が半々くらいに分かれるんじゃないでしょうか?
普段食べてる人はわかりやすいと思いますが、
好き嫌い分かれる食べ物なので、普段食べない人はわからないかと思います。
プルーンはプラムの一種です。
プラムの品種の中にスモモやプルーンがあります。
さらに、プルーンを乾燥させると、「ドライプルーン」になります。
プルーンと言われると、「ドライプルーン」を想像する人が多いと思いますが、プルーンという果実を乾燥させたのが「ドライプルーン」です。
ただコーヒーの表現でのプルーンは、生のプルーンではなく、ドライプルーンを指します。
「プルーン」という表現は、フレーバーホイールの中で見ると、
「フルーティ」という表現をより詳しくみた時に「ドライフルーツ」というフレーバー表現があり、
さらにその「ドライフルーツ」フレーバーを詳しくみた時の分類の中に「プルーン」があるからです。
プルーンフレーバーって?
コーヒーのフレーバー表現で「プルーン」と言われると、
ねっとりした甘さ、
ブルーベリーやストロベリーの甘さと違って、もっとねっとりした甘さで、
ベリー系のジャムをもっと煮詰めたようなまとわりつくような甘さを想像します。
ベリーと違って、酸味はそこまで強くはなく、弾ける感じはありません。
プルーンは少し暗いイメージで、かつ少しフルーツが熟れた印象です。
ベリー系の明るいフルーツとは違い、
プルーンのフレーバーはコーヒーの後味や印象の中に感じることが多いはずです。
後味にフルーツのフレーバーを伴うが、ねっとりとした甘さがあればプルーンかもしれません。
非営利研究機関のWorld Coffee Researchの味覚用語集"Sensory Lexicon"には
"Prune"
The sweet, slightly brown, floral, musty and overripe aromatic impression of dark fruit associated with dried plums.
-"Sensory Lexicon" World Coffee Research
と表現されています。
身近なもので体感
やはり「プルーン」フレーバーを体験するためには、
近くのスーパーでドライプルーンを購入して食べるのが一番です。
もし手に入れば、生のプルーンとの比較も面白いと思います。
実際食べても、プルーンの味わいって表現しづらく、
何も言われずにこのコーヒーには「プルーンのフレーバーがある」って言えるようになるには熟練が必要です。
**Photo source: unsplash