
キーコーヒー株式会社は5月19日(火)に2020年3月期決算を発表しました。売上は626億6400万円と前年より-1.5%となるものの、純利益は前年比209%となる7億2500万円となった。
キーコーヒー
キーコーヒーは1920年横浜で柴田文次が木村商店を創業したのが始まり。UCCグループと並ぶ日本を代表する大手コーヒーメーカー。レギュラーコーヒーを全国で販売し、百貨店などの直営店でコーヒー豆も取り扱っている。
「トアルコ トラジャ」や「氷温熟成珈琲」などが有名です。直営店では毎月「珈琲探訪」シリーズで月替りのシングルオリジンコーヒーを販売しています。
インドネシアのスラウェシ島には自社農園も持っている。
2020年8月で創業から100周年を迎え、今年はキーコーヒーにとってアニバーサリーイヤーとなる。
企業理念は「コーヒーを究めよう、お客様を見つめよう、そして心にゆたかさをもたらすコーヒー文化を築いていこう 」です。
キーコーヒー2020年3月期業績概要
キーコーヒーの2020年3月期の決算短信から損益対照表の主要な項目を抜き出しました。
科目 | 金額(億円) | 対売上比 |
---|---|---|
売上高 | 626.6(億円) | 100% |
売上原価 | 460.2(億円) | 73% |
販売・管理費 | 161(億円) | 25% |
営業利益 | 5.3(億円) | 9.0% |
------ | ----- | ----- |
経常利益 | 7.3(億円) | 0.8% |
------ | ----- | ----- |
税引前純利益 | 12.9(億円) | 2.0% |
当期純利益 | 7.2(億円) | 1.0% |
1株当たりの純利益(EPS)は33.90円、1株当たりの純資産(BPS)は1567.82円です。ROEは2.2%となかなか低めです。
キーコーヒーの株価は5月19日の終値で2355円でした。PERは69倍と高めです。
今期の純利益が前年比209%を記録したのは、所有していた東京の本社ビル別館を8億3000万円で売却したことが貢献した。
売上と純利益の推移

上のグラフはキーコーヒーが公表している有価証券報告書から作成しました。2008年から2020年までの売上と純利益の推移です。
棒グラフ(右軸)が売上、折れ線(左軸)が純利益を表しています。単位は百万円となっています。
売上はここ10年横ばいで、純利益はアップダウンが激しいです。
コーヒー業界のポストコロナ
コーヒー生豆相場は、ブラジルにおける干ばつ懸念などから、12月に期初の30%を超える高値を付けましたが、その後のブラジルの豊作見通しや現地通貨レアルの安値推移などから一時的に落ち着きを取り戻したものの、3月には新型コロナウイルス感染症拡大により生産各国でのコーヒー生豆の物流遅延が懸念されて再び上昇するなど、変動の激しい推移
(キーコーヒー 2020年3月期決算短信より)
コーヒーに関しては、2019年はボラリティが高かったと書かれています。
コロナが落ち着きつつありますが、今年のコーヒー業界はどうなっていくのでしょうか。大変でしょうが、楽しみです。
詳しくはこちら
**Photo source: Key Coffee