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Tatsuya コラム

マラウィコーヒーがたった1000円で飲める!売上は全てマラウィの未来のために


最近、美味しいコーヒーを頂きました。
マラウィから届いたシングルオリジンです。

なかなかコーヒー専門店を覗いてもお目にかかる事ができないと思います。

マラウィはどこの国かご存知ですか?
今日はそんなマラウィについてお話ししていきます。

マラウィって?

まずはマラウィってどこにあるのかというところからはじまりますよね。

中南米のカリブ海に漂っている国々を想像する方もいるかと思いますが、
マラウィはアフリカの内陸国です。

コーヒー生産地として有名なエチオピア、ケニア、タンザニアと北から順番に辿っていくと
タンザニアの下にマラウィはあります。

西隣りにザンビアがあります。もしかしたら、ザンビアのコーヒーを見かけた事があるかもしれません。
アフリカと言いつつも赤道から離れているので、アフリカでアラビカ種を育てられるギリギリの国かもしれません。
面積的には日本より小さく、北海道と九州を合わせた大きさくらいだそうです。

歴史と栽培

マラウィ産のコーヒーはアフリカのコーヒーらしく、すっきりとした味わいに、柑橘系のフレーバーと酸味が楽しめます。

マラウィのコーヒーの歴史は比較的浅く、1870年代にイギリスの宣教師によってコーヒーがもたらされます。産業として始まったのは1930年代になってからなのです。

マラウィのコーヒー栽培の中心はマラウィ北部のタンザニア国境に近い高地ミスクです。ミスクという土地は標高2000mほどに位置し、山から流れてくる新鮮な水と豊かな自然環境がコーヒー栽培に適しています。

後ほど紹介するウォームハーツコーヒーのマラウィは、2007年に結成されたムズズコーヒー組合に集められたゲイシャ種やカチモア129という品種などの集積ロットで、ウォッシュトプロセスによって加工されています。
農法は農薬を使用せず、バナナなど他の植物をコーヒーと一緒に植え、シェイドツリーを作ることによって太陽の当たり方の調整や他の植物による肥料作りなど昔ながらの方法で栽培されています。

そんなマラウィのコーヒー産業は始まったばかりで、まだ輸出量は毎年1000~1500トンほどです。
今後伸びていきそうなところです。

マラウィコーヒーを飲んでみる

正直マラウィ産のコーヒーを探しても見つけるのは難しいでしょう。
しかし、日本のどこに住んでいても、簡単にマラウィコーヒーを購入することができるのです!
それが、ウォームハーツコーヒーです。

ウォームハーツコーヒーはNPO法人せいぼジャパンが運営するマラウィのコーヒーや紅茶、フェアトレード商品などを販売するオンラインストアです。
無農薬で栽培されたマラウィコーヒーを焙煎したての状態で届けてくれます。
それも100gあたり送料込みで1000円(税込)です!

早速飲んでみました。
焙煎仕立てで届けてくれるので、非常に新鮮で、お湯をかけると非常に膨らみます。
お豆も綺麗なお豆ばかりでした。

明るい酸味が一口目から迎えてくれる。感じられるフレーバーにはレモン、夏みかん、レモンティー。ライトなボディで、ジューシー、ショートフィニッシュだが、非常にクリーン。キレのある爽快感のあるコーヒー。
酸味があるが、嫌な酸味ではない上、渋さも目立たない。また苦味はなく、レモンティが嫌いでなければ、どんな人も飲みやすく感じられる
コーヒーを飲むと「レモン🍋!」と言わざるを得ないシトラス感があるので、夏の暑い太陽が照りつける、レモン畑に黄色く熟るレモンをまるで手に取るかのよう。
マラウィ(ウォームハーツコーヒー) レビュー

記事にするくらいなので、非常においしく、みなさんに飲んでほしいと思えるほどでした!
夏蜜柑のようなフレーバーと非常にクリーンな味わいです。

世界最下位の最貧国マラウィ

元々、マラウィはイギリスの植民地でした。
1960年代に独立をし、今のマラウィとなっています。

今のマラウィの主要産業は農業で、人口の80%は農業に従事しています。
そのため、輸出産業が育っておらず、経済水準も低い国です。

世界銀行のデータでマラウィの「一人当たりのGNI(国民総生産)」を見てみましょう。
語弊を恐れずいうと、「一人当たりのGNI」とは国民の平均年収と考えてもいいと思います。

2018年度のマラウィの「一人当たりのGNI」は360ドルで、日本円にして約4万円です。
1年間の年収が約4万円です!1ヶ月の収入にすると4千円弱です。。。
同じ2018年度の日本の「一人当たりのGNI」は約4万ドルなので、100分の1です!!
これは190か国中189位の低さです。

ちょっと日本では1ヶ月4000円で生活はできませんよね。。。
もしかしたら1日だって過ごせないかもしれません。

マラウィはたびたび洪水などの自然災害により食糧危機が起こってしまいます。
そんなマラウィの食糧危機を解決しようと活動するのがウォームハーツコーヒーを運営するNPO法人せいぼなのです。

NPO法人せいぼって?

NPO法人せいぼ「お腹を減らしているすべての子どもたちに給食を!」を目標に学校支援活動を行っています。

マラウィでの給食1人1日15円、3000円あれば1人分の1年間の給食を賄えるそうです。

せいぼジャパンでは「Doing Charity by Doing Business (ビジネスを通したチャリティ)」を掲げ、「現地をただ助けるのではなく、他国との貿易を安定させることで、継続性のある利益を出していく」を目的に、
ウォームハーツコーヒーを運営しています。

なので、ウォームハーツコーヒーの収益は「100%」マラウィの給食支援に当てられます!

そう「100%」購入代金が支援に使われるのです!
焙煎、包装、配送などの必要経費はセイボの活動を支援するスポンサー企業によって賄われているんだそうです。

コーヒーを飲んでマラウィを支援できる

マラウイの子ども1000人のうち64人が栄養失調などの理由により5歳を迎えられない状況です。
マラウィの人口の半分弱が15歳未満、70%は24歳以下という状況です。
そんなマラウィの未来を担う子どもたちに給食を支援することで、教育の機会やマラウィの未来を支援することができるのではないでしょうか?

マラウィは“The Warm Heart of Africa”「アフリカのあったかい心」と呼ばれています。
戦争や内戦を経験していないというところから来ているようです。

そんなマラウィに我々日本人からも「あたたかい気持ち」を送りませんか?
マラウィからはコーヒーという「あたたかさ」をもらえます。
さぁ、みなさんも「あたたかい気持ち」をウォームハーツコーヒーで。

参考: せいぼじゃぱん | アフリカ・マラウイへの学校給食支援に寄付を
ウォームハーツコーヒー | 寄付によりコーヒーで子供たちに給食を
参考データ: World Bank, Gross national income per capita 2018, Atlas method and PPP
**Photo source: unsplash and the author

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