米・スターバックスコーポレーション(SBUX)は10月30日(水)に2019年度の決算を発表しました。今年のコーヒー業界の巨人・スターバックスの業績をみていこうと思います。
2018年10月1日から2019年9月30日までの2019年度、スターバックスの連結決算の売上は265億ドル、経常利益は47億ドル、当期純利益は35億ドルとなりました。前年と比べると売上は7%を増加しています。
スターバックスの会員プログラム「Rewards」のアメリカでのアクティブ会員数が前年から15%増え1760万人に達し、中国では45%増の1000万人となり、会員サービスの拡充やデジタル決済の充実が売り上げの成長につながっています。また、中国での売り上げの10%はデジタルサービスからで、デリバリーが7%、モバイルでの注文と決済が3%となったようです。
ただ前年の業績が良かっただけに少し鈍化したイメージ。過去の推移をグラフを使ってみていきましょう。
世界全体のスターバックスの売上
売り上げに関しては、きれいに右あがりで推移しています。
今年1年で世界のスターバックス全体で店舗数は1932店増え、31256店舗になっています。なので、売り上げ自体が右肩上がりになるのはうなづけます。
売上からコストを引いた純利益
昨年度の業績がずば抜けて良かったので、今年の純利益は少し劣ったかなという印象です。ただ、去年を除いて推移を見ると、概ね健全に右上がりしている形です。
1株あたりの利益(EPS)
EPSは利益を株式の総数で割ったものです!
一株あたりどれくらい稼いでいるかを示しています。
1株あたりで見ると、こちらも昨年が良かっただけに少し下がったように見えますが、概ね右上がりしていると言えるでしょう。
1株あたりの純資産(BPS)
BPSとは純資産を株式の総数で割ったもので、一株あたりの資産を示しています。
純資産は去年あたりから下がり、今年は大幅減少しています。
スターバックスでは昨年2018年度から2020年度にかけて250億ドルの投資家への還元を約束しており、2019年に大規模な自社株買いを行ったことで、利益剰余金がマイナスになったことに起因していると思います。
ROE(株主資本収益率)
ROEとは純利益を自己資本で割ったもので、自己資本からどれくらいの利益を出したかを示しています
日本の企業だと5%くらいが平均で、10%あるとよしとされる指標です。
自己資本がマイナスであるのでROEもマイナスと出てしまっています。
2020年度の成長戦略
2020年度の成長戦略としてスターバックスは世界全体で2000店舗ほどの新規店舗をオープンさせ、3~4%の売り上げの成長を目標に掲げています。
また、デジタル分野での拡充も行っていくようです。
さて、今後もスターバックスの躍進に期待です。
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**The top photo is from Starbucks.com